１９７５年からツアイスと共同でコンタックスブランドのカメラを製造するヤシカが１９６２年に発売した高級機ミニスターの２型です．金属製カメラらしいカッコ良いデザインです．横幅は１型の１３６ｍｍから１３０ｍｍとコンパクトになり持ちやすいです．本カメラは電池不要のセレン式非連動露出計のＬＶ値を読み取り，レンズ先端部のリングをその値に合わせることで露出が決定されます．さらにＬＶ値（露光量）を保ちながら絞り値とシャッター速度の組み合わせを任意に変えられますので高度な作画が可能で露出の勉強にもなりますね．ピント合わせは二重像合致式連動距離計で，ブライトフレームは高級な明かり取り窓式，パララックスは自動補正されます．メカニズム的にも凝っていて底蓋のレバーをスライドさせて押すと裏蓋が開きます． 【外観】６０年前ということを考えれば十分綺麗なボディです．メッキも光っていて上カバーに凹みや傷などはありません．セレン光電池周辺の塗装にやや劣化，接眼枠に小さなキズ（画像４），また底蓋に傷と錆があります（画像５）がいずれも目立ちません． 【機能】露出計は元気に振れていて単体露出計とほぼ同じ値を示します（７枚目）．シャッター速度は正確な精度は不明ですがダイヤルの位置に応じて変化し最速１/５００秒もしっかり開いています．レリーズも軽く音もイイですね．絞りも大丈夫です．ファインダーも実用上クリアに見えています（８枚目）．１型ではハーフミラーが劣化し二重像が薄い個体がほとんどですがII型は高級なプリズムを使っているため丈夫で，ブライトフレームも明るく見えます．距離計の無限も出ています．セルフタイマー動作，シンクロ接点経由でストロボ発光を確認しました． 【光学】レンズは前と後ろから目視で見る限りカビや曇りなど無くクリアです（６枚目）．強い光などを通せば微小なチリや汚れなどありますが写りには影響ありません．フィルムを入れて試写した結果を９，１０枚目に掲載しました．丸ベンチはＦ４，ピント５ｍですが，金属パイプの質感や後ろのボケも綺麗です．双発機はＦ８，ピント∞です．周辺まで解像していて発色も素晴らしいです．ヤシカ・ヤシノンファンの方，綺麗なミニスター２型の動作品です．実用またはコレクションにいかがでしょうか？ ※本機は１９６２年発売です．一通り動作確認していますが神経質な方はご遠慮ください．